舞台写真1 of #022 深情さびつく回転儀

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【1】
佳堯「―なら、私は…あの時、一体、誰を………」

―外の雨が一層強くなる。


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【2】
ミユキ「これから、こういう静かな時間が延々と続いていくんですかね」
ユウシロウ「それはそれで、がっかりなんだよ」

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【3】
コウイチ「あ、そうだ。この家の周りに4つ同じような家があるだろ?」
ミユキ「ありましたっけ?」
コウイチ「俺もさっきここへきて気づいたんだ。どうして今まで気づかなかったんだろうな。唯一違うのは、屋根の色と形かな。赤と黒の屋根が二つずつ」

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【4】
コウイチ「…ここ何。こんな所に部屋なんかあったっけ」
ミユキ「ありましたっけ?」

―部屋の真ん中には、ルーレットが設置されている。

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【5】
葵「―人はどこで自分と他人を区別するのか。目の見えない人間が視力を取り戻した時に覗いた鏡には、何が映っているのか」


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【6】
大樹「でも大丈夫か?こんな不便な山奥」
葵「正直言って、手に余るのは確かよ」

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【7】
―碧がソファの後ろに立って部屋を見渡している。

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【8】
ユウシロウ「電気、つけないんですか?暗くて見えづらそうだから」
碧「あ、え、つけ…ます?…ましょうか…」

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【9】
碧「…そうですか。アナタも道に迷われて」
森平「突然の雨で視界が悪くなって、自分がどこにいるのかも見失うぐらいで。怪しいですよね。こんな妙な男が急に。家にあげてくれといったところで」

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【10】
松葉「…ところでお前、どうやって入った?俺、鍵を掛けて行かなかったか?」
森平「鍵っていうか、開けてもらったんだ。…あれはお前の…かみさんなのかな?」
松葉「…誰の事を言ってるんだ」


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撮影者:荒多恵子  ※この画像の著作権は団体並びに撮影者に帰属します。