ЖeНормаnについて of #024 ЖeНормаn【シャハマーチ】

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ЖeНормаnについて

ЖeНормаnとは

日常生活において、理不尽な命令を受け、その通りに行動しなければならない『ノルマ』と呼ばれる存在がいる。それらの命令は時と場所を選ばずに与えられ、中には理不尽なものもある。『ノルマ』は日常生活において、様々な命令を受け、その通りに行動しなければならない。それによって『ノルマ』が周りの状況にそぐわない行動をし、社会と摩擦を起こすことも十分にありえる。

一方で『ジェナー』と呼ばれる存在がいる。
『ジェナー』は、『ノルマ』に与えられている命令を知っていて、これらの命令を管理・整理することで、『ノルマ』が自然な生活をおくれるように、最大限の働きをする。
人間は自分の言動を、自分の意思ですべてコントロールしていると思いこんでいるが、それは錯覚である。自分は他人から、他人は自分から何かしらの動機をもらって日々行動している。それはあまりに当然の事であるが故に、改めて自覚する事ができないものである。

ジェノルマとは、命令を課された者『ノルマ(Норма)』と、命令を配置して導く先導者『ジェナー(Жена)』を中心に展開する作為的制約空間の総称であり、人間の些細な言動が他人に及ぼす影響を再確認するため、一定のルールに支配された上記の制約的空間で争われるゲームプログラムである。


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フォルマ ジェノルマ(ジェノルマの骨組み)

趣旨

『ЖеНормаn』とは、命令を課された者『ノルマ』と命令を配置する誘導者『ジェナー』を中心に展開する作為的な制約空間の総称である。我々はこの空間を用いる事により、世界を形作る基礎的単位である「自分」と、それ以外の「他人」を通して、世界の構造を探る一端を垣間見る事を目的とする。『ЖеНормаn』は人と人とのちょっとした言動が及ぼしあう一種のゲーム(イグラー)である。

歴史

『ЖеНормаn』とは、命令を課された者『ノルマ』と命令を配置する誘導者『ジェナー』を中心に展開する作為的な制約空間の総称である。我々はこの空間を用いる事により、世界を形作る基礎的単位である「自分」と、それ以外の「他人」を通して、世界の構造を探る一端を垣間見る事を目的とする。 『ЖеНормаn』は人と人とのちょっとした言動が及ぼしあう一種のゲーム(イグラー)である。

近代『ЖеНормаn』の発祥は19世紀半ば、ナイチンゲールの勇姿が語られる、クリミア半島をめぐる戦争においてである。かの戦争における最大の激戦といわれたセヴァストーポリの要塞戦にて、帝政ロシアの陸軍少将ドミトリィ=ニコラエヴィチ=アセクセーエフは、執拗に押し寄せる英・仏同盟軍の攻撃を何か適当な理由をつけて、適当にかわしながら、時には「もうやめろ!」とか言いながら。比較的暇そうな少佐とかを何人か集めて、「テトリスやろうぜ。」とか、「モノマネしろ。」とか「ピロシキで1ボケしろ。」とか言ってたわけだが、そのうち、それらを総称して「しばり」というルール(命令)をもちだした。つまり、「モノマネ」とか「ピロシキ」とかは「しばり」の一種である。

ドミトリィは、日常を「~しなければならない」というように、「しばる」事によって新たな面白さを求めようと考えた。結局のところ、何一つ面白いことの無い日常において、このような理不尽な「しばり」によって、何かしらの緊張と、それが及ぼす周囲との「ズレ」に快感を覚えつつ、「しば」られるその不自由さこそが、人が「生きる」うえでの崇高で最上の価値である。と考るにいたったのだ。

それはそうとして、部下が目を離した隙に彼は敵陣にワーッと突入して、ワーッと銃弾に倒れる。彼の遺体の左胸ポケットからは、ぐちゃぐちゃになったピロシキが見つかっているが、これは最後の言葉は「なんのピロシキ(これしき)…」。と記録が残すことから、身をもってボケたとされる。

我々財団は、このドミトリィの意思、つまり、人間が本当に人間らしく生きる意味。そして戦争中にダジャレとかゆって、はしゃぐのはいかがなものか」。この教訓を形にするため、競技としての『ЖеНормаn』を定期的に開催するに至り、すでに1世紀半を迎えるものである。現在では、この「しばり」という命令与えられた者を《ノルマ(Норма)》と呼び、例えば「食べる」「笑う」「走る」というような動詞的行為をその管理下に置くことで、完全な合理人間を競い合いの元に生み出そうとしている。
このゲームに生き残った者こそ、後世に遺るべき人間の類型であると我々は信じる。


DNA(ドミトリィ=ニコラエヴィチ=アセクセーエフ)財団 
ЖеНормаn委員会




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ドミトリィ=ニコラエヴィチ=アセクセーエフ
(1809-1856)


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クリミア戦争
(1853-1856)


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セヴァストポリ要塞戦


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DNA財団 ЖеНормаn委員会理事局