シャハマーチのルール of #024 ЖeНормаn【シャハマーチ】

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シャハマーチ 27の法

今回は、数あるゲームのルールから『盤面(シャハマーチ)』という方法を用意した。構成は、各チームのノルマが「命令」を消化し、「目的地」への到達を目指す【盤面】、《ノルマ》を導く為の移動手段を獲得する為の【裏面】。チームごとに作戦を練り、相手への妨害工作を画策する【罠】の主に3つのシーンで展開していく。

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(1) 
12人は6人ずつ2つの組に分けられ、ある空間で状況に即した言動が求められる。
※12人の登場人物は、それぞれ6人編成のK(カローヴァ)チームとM(ミドヴェーチ)チームに振り分けられる。


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(2)
ゲームは【裏面(アパロートゥナ)】→【盤面(シャハマーチ)】→【罠(ロブーシュカ)】→【裏面(アパロートゥナ)】→という時間で進行する。
※ゲームは4回戦で行われる。【裏面】→【盤面】という順番で1つの回戦が構成される。
参加者たちは【裏面】を「前半」、【盤面】を「後半」と呼びわけている。


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(3)
【盤面】の盤上は6×6のマス目状をした部屋である。
※ゲームの会場となる床面は6×6マスに仕切られている。便宜上、縦のマスには1~6までの数字、横のマスにはа(アー)、и(イー)、у(ウー)、э(エー)、o(オー)、ж(ジェー)の6文字がふられている。特定のマスを指す場合は「4у」などと表現するが、参加者がこの表現を使う事はなく、「ここ」「あそこ」等の指示語で代用される。


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(4)
各組には、1人ずつ《規範(ノルマ)》が存在する。
※各チームには一人ずつノルマが存在する。


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(5)
【盤面】の時間では、《ノルマ》は制限時間内に与えられた『命令(プリーチナ)』を行動し、指定されたマスである『目的地(ツェ―リ)』に辿り着かなければならない。
※ゲームの主たる目的は、各回戦で提示される「命令」の動作をノルマに行動させること。その上、6×6のどこかのマスに指定される「目的地」にノルマを移動させる事である。ちなみに「命令」を行動するのも、「目的地」に辿り着くのも【盤面】の時間に行う。【裏面】の時間にそれを行っても無効である。参加者たちは「目的地」の事を「ゴール」と呼称する。


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(6)
《ノルマ》本人に『命令』の内容及び『目的地』の位置は明かされない。
※ノルマは、「命令」も「目的地」も知らない。知っていたらゲームにならないからである。


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(7)
《ノルマ》は与えられた『足音(シャーク)』の数だけ床のマスを移動できる。但し盤上のマスを斜めに移動する事はできない。
※ノルマは【盤面】の時間にゴールを目指してマス目の移動を行うが、自由に動けるわけではない。移動できるマス目の数は、チームが獲得している「足音」の数に限られる。例えばチームが「足音5」を獲得していれば、ノルマは5マスの移動が可能である。参加者たちは「足音」の事を「歩数」「移動できる数」「マスの数」と呼称する。


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(8)
制限時間内に行動できなかった『命令』や、たどり着けなかった『目的地』は次の【盤面】の時間に持ち越される。
※例えば1回戦でゴール着けなかった場合、2回戦の際に、1回戦のゴールを経由して、新たに2回戦目のゴールを目指さなければならない。「命令」に関しても同様である。


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(9)
各組には、2人ずつ《妻(ジェナー)》が存在する。
※各組には、2人ずつジェナーが存在する。ジェナーとは、「妻」の意味合い。2人のジェナーは第一のジェナー、第二のジェナーとされ、それぞれ役割が異なる。 「後半のジェナー」「前半のジェナー」と呼称されることが多いが、とくに区別することもなく、「ジェナー」
と一括り呼ばれるのがほとんど。この2人のジェナーに立場の優劣はない。


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(10)
各組の《ジェナー》は『命令』を知っており、その内容に沿って《ノルマ》を行動させ、『目的地』に《ノルマ》を導く。但し『目的地』の位置を知るのは《第一の妻(ジェナー・ペールヴィヤ)》のみである。
※ジェナーは第一、第二に限らず、ノルマが行動すべき「命令」を知っている。ただし、ゴールを知っているのは第一のジェナーだけである。第一のジェナーは「後半のジェナー」である。


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(11)
各組には、3人ずつ《兵(サルダー)》が存在する。
※各組6人のうち、ノルマとジェナーを除いた3人がサルダーと呼ばれる。サルダーは「兵」という意味合い。参加者同士が「サルダー」と呼び合う事はなく、名字で呼び合う。


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(12)
各組の《サルダー》は相手の組の《ノルマ》の行動を阻止し、また、《ジェナー》の意図を汲みとり、自組の《ノルマ》の行動を助ける為の最大限の働きをする。
※サルダーは、命令も目的地も知らないため、ジェナーの意図を汲み取り、内容を推理し、自チームのノルマが「命令」の動作をするように、ゴールに辿りつくように協力する。そして相手のそれを邪魔するのも重要な役割である。


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(13)
各組《サルダー》の内、1人は敵方のスパイ《罪(ヴィナー)》である。但し、《ヴィナー》が誰であるか、その当人しか知りえない。
※ただし、3人のサルダーのうちの一人は相手チームのスパイであり、自チームの足を引っ張ったり、わざと相手方(スパイにとっては自チーム)の有利になるような働きを見せる。スパイ役は、ゲーム開始直前に、実行委員会から本人にのみ密かに伝えられる。登場人物たちが劇中、胸に付けている名札の裏側にそれが示されている。


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(14)
【裏面】の時間には、《ノルマ》に複数の『餌(コールム)』が提示される。
※【裏面】の時間の目的は、この「餌」と呼ばれる動作をおこなう事。参加者たちは【盤面】の際の「命令」と区別して「指示」と呼び分けている。


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(15)
《ノルマ》が『餌』の動作を消化すると、それに対応した『足音』を手に入れる事ができる。但し『餌』の内容を知っているのは《第二の妻(ジェナー・フタローヤ)》のみである
※「指示」も動作であり、その動作をノルマが行う事で【盤面】の際に移動できるマスの数が増える。指示の中身を知っているのは第二のジェナーのみであって、それを直接誰かに教えることはできない。


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(16)
【罠】の時間には、《サルダー》は様々な『罠(ロブーシュカ)』を盤上に設置できる。
※各回戦の合間には、作戦会議などを兼ねた【罠】という時間がある。この時間に、次の回戦の指針を立てたり、盤上にさまざまな罠を仕掛ける事が出来る。Kバージョンを観戦している観客は、Kチームの作戦会議だけ観ることができ、Mチームの作戦会議や、罠の位置は観ることができない。同様に、Mバージョンを観戦している観客は、Mチームの作戦会議だけ観ることができ、Kチームの作戦会議や、罠を観ることができない。


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(17)
《サルダー》は一人につき『穴(ドゥィールカ)』『壁(スチナー)』『発条(プルジーナ)』の3種の『罠』を持ち、ゲームを通じてそれぞれを一度だけ設置できる。
※サルダーは1人3種類ずつの罠を持っている。「穴」は、そのマスに入った者を落とし穴に落とし、しばらく移動できないようにする。「壁」は、マス目とマス目の間に設置し、マス目に入れなくする。「発条」は、そのマスに入った者を、一定距離弾き飛ばす。罠はそれぞれ、1度しか使えない。


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(18)
『罠』は仕掛けた《サルダー》の任意のタイミングで発動させられる。
※罠は、仕掛けた者の指図で発動する。仕掛けたマスに誰かが入ったとしても、発動しなければ、何事も起きない。


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(19)
取得した『足音』は再び『餌』に戻し、盤上に『罠』として配置できる。
※「指示」には対応するマス目の数が定められいる。その数を放棄する代わりに、「指示」の動作を「罠」として盤上に仕掛ける事が出来る。


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(20)
『餌』が配置されたマスに入った者は即座に『餌』の動作を強制される。
※その際、仕掛けた罠の発動のタイミングは任意ではなく、マス目に入った瞬間に強制的に発動する。


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(21)
一度発動した『罠』は即座に撤去される。また、発動の有無にかかわらず、次の【盤面】の時間までには全て撤去される。
※設置した罠は使用の有無に関わらず、次の回戦時には撤去される。


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(22)
各組の《ジェナー》は、他者に『命令』や『餌』の内容及び『目的地』の場所を直接的に明かす事はできない。但し、相手チームの『目的地』は明らかにして構わない。
※ジェナーは「命令」や「目的地」などの知りえる情報を直接口に出してはならない。あくまで自分の行動などから、意図を汲み取らせなければならない。


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(23)
各組には【裏面】【盤面】の時間内、『盤外(シャハルーク)』と呼ばれる空間が与えらる。
※【裏面】【盤面】のゲーム中に各チームの「盤外」と呼ばれる小部屋(スペース)で、リアルタイムに作戦会議がをすることができる。


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(24)
『盤外』では外部の会話は聞こえるが、中での会話は外に一切聞こえない。但し、『盤外』に同時に入れるのは3人までとする。
※盤外に立ち入れるのは一度に3人まで。盤外のスペースは、外の会話は聞こえるが、内側の会話は外に漏れない。Kバージョンを観戦する観客は、Kの盤外の声は聞こえるが、Mの盤外の声は聞こえない事もある。その逆も同じである。


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(25)
《ノルマ》にすべての『命令』を行動させ、『最終目的地(ツェ―リ・カニェーチ)』へ導いた組は勝利する。
※ゲームの勝利条件は、ノルマが「命令」をすべてこなし、「最終目的地」へと導く事。


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(26)
勝利なき組は、連帯してその『罰(ナカザーニエ)』を負う。
※ゲームに勝利しなかったチームは、「罰」が与えられる。罰については作中で語られる。「勝利なき」には当然「引き分け」も含まれる。


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(27)
状況にそぐわない言動およびルール違反は《法(プラーヴァ)》がこれを取り締まる。
※ルール違反を犯した者や、設定状況を無視した者にはペナルティが与えられる。


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