導入 of app.11 笑う通訳

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img_aone.jpg通訳室というものがある。それは大抵会議室の横に併設されていてマイクを通し、イヤフォンをしている者に会話の内容を通訳する。この日本の外務省に酷似した外交省という組織の中でも、それが設置され、通訳エージェントに外注されていた。

このエージェントには二つの班がある。
それぞれの班長は頭を悩ましていた。理由は、「クビ」である。話によると、どちらかの班は契約を打ち切られる事になる。自分達が著しく能力が低い事を日々露呈させてしまっている結果ではあるが、能力に限る話であればまだ改善の余地はあろう。そんな事よりさらに頭が痛いのは、最近噂される情報の漏洩に自分の班、つまり部下にその犯人がいるのではないかという疑心によるものだ。

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Original_16313_3.jpgキオソという国がある。実際どこにあるかを地図で指し示す事の出来る人間は少ないだろし、外交を取り扱うこの組織でも分野外の人間にはなじみがないだろう。何故急にキオソという国が話題にでたかと言うと、最近、キオソのホテルの一室で、日本人女性作家の遺体が発見されたからである。
その隣にウビリクという国がある。同じく馴染みのない国ではあるが、何故同じように話題になったかというと、隣国キオソと戦争が始まりそうであり、そんな時期に元首の息子が日本で行方不明になったからである。

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d9e1e360.jpgさて、外交省のエントランスに一組の男女がやってきた。見た目は仕立てのいいスーツを着ているが、彼らは日本語とそうではない言葉が混ざった言語でこう言った。
「キオソチュア」の者だと。
キオソチュアとはキオソの首都の名である。
少なくとも応対した人間はそう認識した。
ただ、そう聞こえなかった者もいる。
偶然そこを通りかかった別の人間には純粋な日本語としてこう聞こえた。
「ケイシチョウ」の者だと。

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外交省の一室で繰り広げられる外交官と警察の息詰まる攻防。
誰も聞いたことのない言語が飛び交い、意図的な通訳が更なる混乱を引き起こす、密室会話喜劇。

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