ルーレット of #022 深情さびつく回転儀

Roulette.JPG

テーブルと部屋

ルーレットのベットテーブルの模様がえがかれたものをそのまま部屋のテーブルとして使用している。当然ながら、0から36までの37つの数字が配置されていて、それらは更に赤色・黒色・奇数・偶数という4種に分類される。

これはそのまま各建物の部屋の数を表しているとされる。つまり、
黒色の偶数【2,4,6,8,20,22,24,26,28】は黒い四角屋根の家、
黒色の奇数【11,13,15,17,29,31,33,35】は黒い三角屋根の家、
赤色の偶数【10,12,14,16,18,30,32,34,36】は赤い四角屋根の家、
赤色の奇数【1,3,5,7,9,19,21,23,25,27】は赤い三角屋根の家、
【0】は緑の丸屋根の家の部屋を表している。
緑の建物は例外とし、他の4つの建物はそれぞれに9の部屋を備えている事になる。



DSC_0184.JPG

コリドー

緑色の丸屋根の建物には、不可解な空間があり、そこの中央にはルーレットが設置されている。この部屋はコリドー(回廊)と呼ばれ、4つの建物、および緑の丸屋根の家と繋がっている。建物の住人達は、この場所に入る事はおろか、その存在にすら気づくことはなく、立ち入りできるのは、白い衣服を着た5人の男女のみであり、ルーレットにふれる事ができるのもこの5人のみである。

DSC_0178.JPG      DSC_0307.JPG



img_384898_21945285_1.jpg

ベット

テーブルの上にチップを賭け(ベット)、ホイールを回し、ボールを投入する。やがて回転が止まり目が決まる。この際、出目がベットに的中すると、対応した建物の部屋が消失していく。ベットの仕方には以下のものがある。

  • ①Straight(1数字賭け)番号の真上にチップを賭ける。
  • ②Sprit(2数字賭け)2つの番号にまたがってチップを賭ける。
  • ③Street(3数字賭け)横1行の3数字に対してチップを賭ける。
  • ④Corner(4数字賭け)チップを中心とした4つの数字にチップを賭ける。
  • ⑤Double Street(6数字賭け)横2行の6数字に対してチップを賭ける。
  • ⑥Red/Black(赤/黒)赤の数字がでるか、黒の数字が出るかを賭ける。
  • ⑦Even/Odd(偶数/奇数)偶数の数字が出るか、奇数の数字が出るかに賭ける。



テーブル4.png

チップ

この館のルーレットのチップには7種類が存在する。
そのほとんどが無地のものであるが、数枚ほど、以下の文字が書かれたものがある。

  • 【INVITE】(招待)   【SWITCH】(交換) 【SPEAKER】(拡声器)
  • 【KILLER】(殺人者)  【REMORT】(遠隔) 【MAGNET】(磁石)

これら文字の書かれたチップをベットし、的中した場合、番号に相当する部屋に文字の意味が効力を及ぼす。またチップを置いた場所により、効力の及ぶ範囲が変化する。
例1)【SWITCH】というチップを図の①の7に置いて、出目が《7》だった場合、
    《7》の部屋 に対して、【SWITCH】が影響を及ぼす。
例2)【INVITE】というチップを図の②において、出目が《21》だった場合、
    《18》と《21》の部屋に対して【INVITE】が影響を及ぼす。
例3)【MAGNET】というチップを図の⑥において、出目が《23》だった場合、
    赤い数字すべてに対して【MAGNET】が影響を及ぼす。



gamble-roulette-chips-dealer_3253570.jpg

6つの結末

最後の一つの部屋を選び出すまでルーレットは回転を続ける。
目が出るたびに、数字に応じた部屋が消失していき、9つの部屋が消えた時、その建物は中にいる人間もろとも虚構の存在となる。
そうして最後に「本物」を選び出す。物語はルーレットの結果により途中で分岐し、6つの結末を迎える。

結末1

DSC_0014.JPG
邪魔者たちが消えた家で大金を手にした常葉だが、正体不明の存在に地下室に引きずり込まれる。一部始終を目撃していたミユキは、誰もいなくなった部屋で本物の「アオイ」の存在を感じる。


結末2

DSC_0393.JPG
住んでいた建物を失った葵に、啓枝は家を売ると提案する。金がないと断ろうとする葵たちの前に、地下室からミユキが大金の入った段ボールを抱え、代わりにこの家を買うと申し出る。


結末3

DSC_0340.JPG
有端の遺産が目当てでこの場所へやってきた蒼。本来偽物であるはずの自分だが、誰もいなくなった家で「本物」となっり、大金を目の前にして、ようやく自分の価値に気づく。


結末4

DSC_0238.JPG
虚構の存在であった碧が、現実の存在となる。それは同時に、松葉によって車に轢かれたという本来の姿を取り戻すことでもあり、ユウシロウと松葉が見ている前で絶命する。


結末5

DSC_0352.JPG
柳見夫妻は管理人「トキワ」として家を手に入れる。新たな人生を踏み出そうとしていたが、「トキワ」と名乗った事により、森平に刺されてしまう。


結末6

DSC_0077.JPG
地下室から発見された白骨をみて、葵は自分が本当は誰であったかを思い出し、エゴの為に妹を手に掛けた常葉を断罪する。