池袋盤【41】
愛宕「ね？ほらね？ね？何ともないでしょ？」
門倉「どうですか、ものすごく臭いでしょ。気分が悪くなる匂いでしょう？」
愛宕「失礼なんですけど！」
池袋盤【42】
室尾「申し訳ない。向こうのヴィナーの石黒さんが」
加納「嵌められたかもしれませんよ。その前提が間違っているのかもしれません」
室尾「……騙しおっったか………あの女」
池袋盤【43】
門倉「ええ。ですから。手を『む』にしてください」
室尾「無ですよ、心を空っぽに、『無』の状態になるんです」
奥羽「手だけ？何も考えない状態…？そんな状態ありますか？」
門倉「あのー、片仮名の『ム』の形に」
奥羽「え？こういう事？」
池袋盤【44】
愛宕「…あの。門倉さんは、どうしてゲームに参加してるんです」
門倉「私ですか。私は…ノルマが減ればいいと思ってです」
愛宕「でも、減らないんですよ。増えてくんですよ」
門倉「そうです。増えてるんです。だから私は、参加し続けなければなりません」
愛宕「わかってるんですか？意味ないですよ、それ」
門倉「わかってます。ですが、今はとにかく、奥羽さんを救う。不器用な私の手に負えるのは、それだけなんです。で、ですね」
池袋盤【45】
加納「……皆さん、愛宕さんのルートを良く見ておいてください。少なくとも、彼女の通った場所にゴールは無い」
池袋盤【46】
奥羽「命と引き換えに他人の自由を守るんですか。それに価値がありますか」
城戸「立派な犠牲だとは思うわ。皆が望んでる」
奥羽「勝手な事を言わないでくださいよ。じゃあ私達の存在意義はどこにある！」
岸「…まだわからないんですか。私達はノルマの犠牲の上に生きてるんです」
池袋盤【47】
門倉「フフフ」
奥羽「何がおかしいんです！」
門倉「格好いい事いってますけど。前のチャックが全開ですよ」
池袋盤【48】
薬師寺「……せめて、引きわけには持ちこんでおかないとな。さあ、どうする。その頑固な頭、ぶち抜いてやろうか」
―薬師寺、愛宕に銃を突きつける。
愛宕「……あっそ。今度はアンタに手を挙げて降参しろって事」
池袋盤【49】
薬師寺「根原…。お前、こうなる事を予想して…仕掛けてあったのか…？」
根原「…たまたまです。アナタ方の様に、頭が良くはないんですよ。人の行動の先を読もうとか導こうとか。私にはできる事じゃありません。目の前でた
またま起こった事に、湧き起こった衝動に、ただ素直に反応しただけです。それもアナタ達が導いた結果だというなら、これ以上の皮肉はない」
池袋盤【50】
加納「助かりました。…これで皆さんノルマですね。頑張ってください」
石黒「負けたの…これって。…冗談でしょ」
