【61】
絢子「あの日、ここでお会いしましたよね」
美代「そうでしたっけ」
里見「何か見ましたか」
美代「いいえ。見てません」
絢子「そうですか。ならいいんです」
【62】
ヤス「昭三さん。何かにとり憑かれたみたいに」
昭三「…頼む。清二って書いてくれ。頼む。お前の一枚をくれ」
ヨウ「何やってんの？」
【63】
清二「昭三、貴様だな！」
昭三「お前なんか、いなくなればいいんだ！俺に入れたのもお前だな！」
【64】
ヨウ「…アンタ、何でこんな事に」
茂「誰がこんなひどい事を」
ヤス「…熊にでも襲われたのかしらね」
【65】
ヨウ「皆さん、今日はありがとうございました」
勝「まるで、被害者のような顔だな」
登美「旦那がいなくなるっておかしい」
ヤス「またそんな言いがかりつけて。証拠がない」
【66】
秀成「どうなんだ、ヨウは。俺と、一緒になるのか」
ヨウ「好みじゃねぇな」
ヤス「まあそうだな」
秀成「俺がフラれた形かこれは」
【67】
黒川「いいか。明るく振る舞え。近所づきあいってのはそういうものだ」
里見「はーい、どーもー！」
黒川「…よく考えたら葬式に明るいってのはどうなのかな」
【68】
里見「あ、この方が…佐倉…ハジメさん？」
絢子「…アナタ、この方は…、あの日の」
【69】
ヤス「里見さん。また食料が大量に盗まれていまして。ご存じありません？」
里見「盗んだのか？」
茂「いや疑うわけじゃありませんがね。ヤスが見たと言っている」
里見「…アレは、勝手にやってくるんです。ふわふわと宙を浮いて。私の家へ」
絢子「私の家がいいみたいで。玉ねぎの声を聴いたことありますか？」
勝「コイツら、頭がおかしいのか」
【70】
勝「逃がすな。秀。こう見えて秀成は隅川村の相撲大会で毎年優勝してる」
里見「そうは全然見えない」
秀成「さあ、来い！ブックラチュラクラしてやる！」
